スキップフロアとは、床の高さを変えて空間を作る建築手法です。階段数段分の段差を床につけたり、階高の半分ずつずらして空間をつくります。タテ・ヨコ・ナナメに広がりをつけたり、特定の居場所をつくったりできます。部屋を壁で仕切るのではなく、段差によって仕切れるので、狭小住宅にも適しています。
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長所1: 間仕切り壁を使わずに、空間を仕切る事ができる

間仕切り壁を使わずに、床の高さを変えることで立体的に空間を分ける事ができます。仕切りを少なくすることで、視線が抜けて実際より部屋が広く感じたり、抜けている部分が光や風の通り道にもなります。

長所2: 家族の気配を感じることができる

床の段差で各場所を緩やかにつなぐことで、上下階がタテ・ヨコ・ナナメにつながり、立体的なコミュニケーションが生まれます。
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長所3: 特定の居場所をつくる事ができる

床の高さを少しだけ上げ下げした空間をつくると、新たな居場所が出来ます。段差をイスや机にしたり、少しくぼんだような空間をつくれば、こもるような居心地の良い場所にもなります。

短所1: 熱効率が悪くなる場合がある

間仕切りを少なくしたスキップフロアの家は、段差でつながっている大きなワンルームのようなものなので、上下階で温度差があったり、空調が効きにくいという短所があります。断熱計画は当たり前ですが、その他に空気を循環させたり、可動間仕切りや床暖房を使うなどの工夫も必要です。

短所2: 建築費が高くなる

もう一つの短所は、少し建築費が高くなることです。横架材(梁や胴差)が段差の分、多くなることや、空間が複雑になるためです。そんな時は、予算をかけるところと、そうでないところのメリハリをつけるなど予算配分を考えると良いでしょう。

短所3: 設計の良し悪しが生活に直結してしまう

ただ単に、段差をつけるような空間では生活しにくくなるだけです。バリアフリーとは真逆の手法なので、技術と経験のある建築家に依頼し、納得のいく空間をつくりましょう。

 

家づくりのご参考まで。